泌尿器科で診療する主な症状

次のような症状に心当たりがあれば、泌尿器科の受診を検討してください。
- トイレが近い(頻尿)、夜中に何度もトイレに起きる(夜間頻尿)
- 尿が出にくい、尿の勢いが弱くなった
- 排尿時に痛みがある、排尿後もすっきりしない(残尿感)
- 尿に血が混じる、尿の色が赤っぽい(血尿)
- 急に強い尿意が起こる、トイレまで間に合わず漏れてしまう
- 健康診断で尿潜血・尿蛋白を指摘された
排尿の悩みは「命に関わらないから」と後回しにされがちです。しかし、夜間頻尿による睡眠不足や、外出をためらうほどの尿意切迫感は、日々の生活の質を確実に下げます。その多くは、外来でできる検査と内服治療で対応可能です。
当院の泌尿器科診療の体制
当院は内科・循環器科、眼科、小児科、皮膚科を併せもつクリニックで、泌尿器科の症状も同じ受付・同じ院内でご相談いただけます。高血圧や糖尿病で通院中の方が、いつもの診察とあわせて排尿の悩みを相談できます。泌尿器科の診療日・受付時間は、内科・循環器科と共通です。詳しくはアクセス・診療時間のページをご確認ください。
手術が必要な前立腺肥大症や、膀胱がんが疑われる血尿など、専門的な治療・精密検査が必要な場合は、連携先の泌尿器科専門医療機関へ速やかにご紹介します。診断が確定した後の内服治療や経過観察を当院で引き継ぐこともできますので、通院の負担を抑えながら治療を続けられます。
血尿がみられたときの注意点
血尿には、見た目で赤いと分かる「肉眼的血尿」と、健診の尿検査ではじめて指摘される「顕微鏡的血尿(尿潜血陽性)」があります。原因としては膀胱炎や尿路結石が多くを占めますが、膀胱がん・腎がんなどの悪性腫瘍が最初に出すサインである場合があり、泌尿器科で最も見逃してはいけない症状のひとつです。
痛みなどの症状を伴わない肉眼的血尿は、膀胱がんの代表的な初発症状のひとつです。一度きりで消えた場合や、尿の色がすぐに戻った場合でも、放置せず必ず受診してください。健康診断で尿潜血を指摘された方も同様です。
血尿の診療では、尿沈渣で赤血球の量や形を確認し、超音波検査で腎臓や膀胱の状態を観察します。悪性腫瘍の可能性が否定できない場合は、膀胱鏡検査などの精密検査が可能な連携医療機関へご紹介します。
頻尿・尿もれの代表的な疾患
「トイレが近い」「間に合わない」という悩みの背景として代表的な疾患が、前立腺肥大症と過活動膀胱です。いずれも専用ページで詳しく解説しています。
前立腺肥大症
加齢とともに前立腺が大きくなり、尿道を圧迫する病気です。中高年の男性に多く、尿の勢いの低下、出はじめるまでに時間がかかる、夜間頻尿などが典型的な症状です。内服薬による治療が中心で、症状の程度に応じて手術が選択されることもあります。詳しくは前立腺肥大症のページをご覧ください。
過活動膀胱
膀胱が過敏になり、急に我慢しづらい強い尿意(尿意切迫感)が起こる病気です。男女を問わずみられ、切迫感に伴う尿もれを起こすこともあります。水分・カフェインの摂り方など排尿習慣の見直しと内服薬で治療します。詳しくは過活動膀胱のページをご覧ください。
膀胱炎などの尿路感染症
排尿時の痛み、頻尿、残尿感、尿の濁りがそろったら、まず疑うのは急性膀胱炎です。尿道が短い女性に多く、尿検査で白血球や細菌を確認して診断し、抗菌薬で治療します。市販薬や水分摂取だけで様子をみて長引かせるより、原因菌に合った治療を受けるほうが早く治まります。
38℃以上の発熱や腰・背中の痛みを伴う場合は、細菌が腎臓まで達した腎盂腎炎の可能性があります。点滴や入院が必要になることもあるため、その日のうちに受診してください。また、膀胱炎を年に何度も繰り返す場合は、結石や排尿機能の問題が背景に隠れていないかを調べます。
泌尿器科で行う主な検査
泌尿器科の検査と聞くと身構える方が多いのですが、外来診療の中心は尿検査・超音波検査・血液検査で、いずれも体への負担が少ない検査です。
| 検査 | 調べられること |
|---|---|
| 尿検査(尿定性・尿沈渣) | 血尿・膿尿・細菌・尿蛋白の有無 |
| 超音波(エコー)検査 | 腎臓・膀胱・前立腺の形や大きさ、結石の有無、排尿後の残尿量 |
| 血液検査(PSA・腎機能) | 前立腺がんの可能性の指標(PSA)、腎臓のはたらき |
受診の際は、来院の直前にトイレを済ませてしまわないようご協力ください。尿検査の採尿がしやすくなるほか、膀胱に尿がたまった状態のほうが超音波検査や残尿の評価もスムーズに進みます。
受診の流れ
症状がいつから続いているか、日中・夜間のトイレの回数、水分やカフェインの摂り方などを伺います。数日分のトイレの回数をメモしてお持ちいただくと、診断の助けになります。
採尿カップで尿を採っていただき、血尿や細菌の有無などを確認します。来院直前の排尿はできるだけ控えてください。
問診と尿検査の結果をふまえて診察します。お腹の上から超音波を当てて、腎臓・膀胱・前立腺の状態や残尿量を確認します。
当日分かる結果はその場でご説明します。生活面の工夫、内服薬、専門医療機関への紹介など、今後の方針を一緒に決めていきます。
よくあるご質問
膀胱炎、過活動膀胱、尿もれなど、泌尿器科の症状はむしろ女性に多いものが少なくありません。当院は内科などと同じ受付・待合ですので、泌尿器科の看板を意識せずに受診いただけます。
症状がなくても一度受診してください。多くは心配のない一過性のものですが、尿路結石や腎臓の病気、まれに膀胱がんなどが見つかるきっかけになることがあります。尿検査の再検と超音波検査で確認できます。
外来診療の多くは、問診・尿検査と、お腹の上から行う超音波検査で評価できます。それ以上の診察や検査が必要な場合は、目的を説明したうえで行いますので、不安な点は診察時にお伝えください。
夜間に2回以上トイレに起きて生活に支障がある状態は「夜間頻尿」として治療の対象になります。原因は加齢だけでなく、前立腺肥大症、過活動膀胱、就寝前の水分・アルコールの摂り方、睡眠の問題などさまざまで、原因に応じた対処で改善が見込める場合があります。
関連ページ
排尿の悩みは、我慢していても自然に良くなるものばかりではありません。前立腺肥大症・過活動膀胱の解説ページもあわせてご覧のうえ、気になる症状がありましたらお気軽にご相談ください。